
EAを作成するには、まず MetaTrader 4(MT4)の開発環境 を準備する必要があります。
この章では、以下の3つのステップで進めます。
✅ MT4をインストールしよう
✅ MQL4エディタの使い方を知ろう
✅ デモ口座を開設してテスト環境を作ろう
1-1. MT4をインストールしよう
① MT4のダウンロード
MT4は、FX業者の公式サイトから無料でダウンロードできます。
例えば、以下のような国内・海外のFX業者でMT4を提供しています。
• 国内業者(MT4対応)
• OANDA Japan(https://www.oanda.com)
• 楽天FX(https://www.rakuten-sec.co.jp/)
• 海外業者(MT4対応)
• XM(https://www.xm.com/)
• Exness(https://www.exness.com/)
FX口座を開設しなくても、デモ口座だけでEA開発・テストは可能 なので、無料でMT4を使えます。
ダウンロード手順
1. 上記のサイトからMT4をダウンロード
2. ダウンロードした .exeファイル を開いてインストール
3. MT4を起動し、デモ口座の作成画面が表示される
② MT4の基本画面

※筆者の画面。
MT4を起動すると、以下のような画面が表示されます。
• 左側(ナビゲーター):EAやインジケーターの一覧
• 中央(チャートウィンドウ):通貨ペアのチャート
• 下部(ターミナル):取引履歴やアカウント情報
EAは 「ナビゲーター」→「エキスパートアドバイザー(EA)」 に表示されます。
1-2. MQL4エディタの使い方を知ろう
EAのプログラムを作成するには、MQL4エディタ(MetaEditor) を使用します。
① MQL4エディタを開く方法
1. MT4の上部メニュー から 「ツール」 → 「メタエディタ」 をクリック
2. ショートカットキー(F4)を押すと、MQL4エディタが開く
② MQL4フォルダの構成
MQL4エディタを開くと、以下のフォルダ構成が表示されます。
📁 MQL4フォルダの構成
• Experts(EAのプログラムが入るフォルダ)
• Indicators(カスタムインジケーターのフォルダ)
• Scripts(単発で動くスクリプト)
EAは 「Experts」フォルダ に .mq4 ファイルとして保存します。
③ EAファイルを作成してみよう
1. MQL4エディタで「新規作成」ボタンをクリック
2. 「エキスパートアドバイザー(EA)」を選択
3. EAの名前を 「MyFirstEA」 にして作成
4. 以下の基本コードを入力してみる
//+------------------------------------------------------------------+
//| MyFirstEA.mq4 |
//| シンプルなEAのテンプレート |
//+------------------------------------------------------------------+
#property strict
void OnTick()
{
Print("EAが動作しています!");
}
5. 「コンパイル」ボタン(F7キー)を押してエラーがないか確認
6. MT4の「ナビゲーター」に表示されることを確認
1-3. デモ口座を開設してテスト環境を作ろう
① デモ口座の作成
EAのテストには デモ口座 を使います。
デモ口座は、リアル口座と同じように動作しますが、仮想の資金で取引できる ため、リスクなしでEAの動作を確認できます。
1. MT4の上部メニュー「ファイル」 → 「デモ口座の申請」 をクリック

2. 任意の口座情報を入力(レバレッジ1:100 / 初期資金10,000 USD など)
3. 「完了」を押すとデモ口座が開設される
② ストラテジーテスターでEAをテスト
デモ口座を作成したら、EAのテストを行います。
1. MT4の「ストラテジーテスター」を開く
• 上部メニューの「表示」→「ストラテジーテスター」
2. テストするEAを選択
• 「エキスパートアドバイザー」 のプルダウンで「MyFirstEA」を選択
3. テスト通貨ペア・期間を設定
• USDJPY(1時間足) などを選択
4. 「スタート」ボタンを押す
• EAの動作がバックテストされ、ログに 「EAが動作しています!」 と表示される
まとめ
✅ MT4をインストールして開発環境を準備
✅ MQL4エディタでEAの基本コードを書いた
✅ デモ口座を開設し、ストラテジーテスターでEAをテストした
これで、EAを作るための準備が整いました!
次回(第2章):最初のEAを作ってみよう
次回は、MQL4の基本を学びながら 「Hello, EA!」を表示するプログラム を作成します。
✅ Print関数を使ってログにメッセージを出す
✅ EAの実行タイミング(OnTick関数)を理解する
✅ ストラテジーテスターでEAの動作を確認する
次回もお楽しみに!